Claude Codeのサブエージェントを使って、株価データ分析アプリを8時間で作った

Claude Codeに搭載された「サブエージェント機能」(2025年追加)を試してみました。以前から気になっていたので、早速実践です。

結論から言うと、8時間で4種類のアルゴリズムを組み込んだ株価データ分析アプリが完成しました。Yahoo Finance Japanからリアルタイムでデータを取得し、移動平均・RSI・MACD・モンテカルロ・機械学習までをカバーしています。通常なら数ヶ月かかる作業です。

今回作ったアプリ

🔗 トヨタ株価分析システム

主な機能

  • Yahoo Finance Japanからの実データ取得
  • 4種類の予測アルゴリズム実装
  • インタラクティブなチャート表示
  • 各手法の予測精度表示

サブエージェントとは?

Claude Codeのサブエージェントは、特定の役割に特化した小さなAIチームのようなものです。今回のプロジェクトでは、Claude Codeが自動で以下の構成を提案してくれました。

- jstock-data-agent: 株価データ収集担当
- technical-analysis-agent: 分析担当
- chart-integration-agent: チャート表示担当

まるで組織のように各サブエージェントが役割を持ち、専門分野ごとに効率的に作業を分担します。必要に応じて、汎用的な「general-purpose」サブエージェントで最終調整も可能です。

実際の開発プロセス

1. データ収集(1時間)- jstock-data-agent

指示例: 「トヨタ自動車の過去5年間の株価データを取得したい」
jstock-data-agentが自動でYahoo Finance Japanからデータを取得、株式分割にも対応。手作業なら数日かかる作業が30分で完了しました。

2. 予測アルゴリズム実装(3時間)- technical-analysis-agent

分析担当であるtechnical-analysis-agentは以下を自動実装:

  • 移動平均予測
  • RSI・MACDなどのテクニカル分析
  • モンテカルロシミュレーション(正確な確率計算)
  • 機械学習によるパターン予測

各手法の精度も自動計算され、移動平均68.2%、技術分析71.5%、モンテカルロ72.3%、機械学習75.8%(R²値)という結果になりました。

3. チャート統合(1時間)- chart-integration-agent

4つの予測結果を1つのチャートに統合し、クリックで表示/非表示を切り替え可能。スマホでも見やすいレスポンシブデザインに対応しました。

4. UI/UX最適化(1時間)- general-purpose

汎用エージェントが最終的な調整を担当。ダークモード対応や法的免責事項の表示、ローディング表示、エラーハンドリングなども実装しました。

サブエージェント作成方法

GUIから作成

  1. Claude Codeで /agents コマンドを実行
  2. Create New Agent を選択
  3. 名前・説明・使用ツール・システムプロンプトを設定
  4. 保存すれば即利用可能

ファイルによる直接設定(上級者向け)

.claude/agents/ に Markdown + YAML形式でファイルを作成

---
name: jstock-data-agent
description: 日本株データ収集と整理担当
tools: Fetch, Write
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過去5年分の株価データを取得し、株式分割にも対応してください

各エージェントは独立したコンテキストを持つため、複雑なプロジェクトでも専門分野ごとに効率的に処理できます。

普通の開発と何が違う?

従来(3-4週間)

  • 要件定義:3日
  • データ取得:5日
  • アルゴリズム実装:10日
  • UI/UX設計:5日
  • テスト:5日

Claude Code + サブエージェント(8時間)

  • 要件定義:30分
  • データ取得:1時間
  • アルゴリズム実装:3時間
  • チャート統合:1時間
  • UI最適化:1時間
  • デプロイ:30分

生産性は約30倍に向上。

実際に困った点

  • サブエージェント選択は最初に迷う
  • 細かいUI調整は手動
  • 複雑なロジックのデバッグは少し時間がかかる

誰におすすめ?

  • 個人開発者:アイデアをすぐ形にしたい
  • スタートアップ:MVPを爆速で作りたい
  • 学習者:高品質なコードから学びたい

※完全初心者や細部までこだわりたい人は手動作業も必要です。

今後の可能性

  • 複数銘柄対応、リアルタイム更新も自動化可能
  • 業界特化アプリ(不動産、仮想通貨など)への展開
  • サブエージェントを使ったチーム開発

まとめ

8時間で株価データ分析アプリを作れたのは、間違いなくClaude Codeのサブエージェント機能のおかげです。特に印象的だったのは:

  • サブエージェント提案:プロジェクトを分析して最適構成を自動提案
  • 専門知識不要:金融工学の知識がなくても本格実装
  • 高品質:個人開発レベルを超える仕上がり
  • 学習効果:サブエージェントのコードから学べる
  • 開発が楽しい:予想以上のスピードと正確さ

🔗 完成したアプリ: https://v0-stock-vision-ochre.vercel.app/stock/7203
開発時間: 8時間
使用サブエージェント: jstock-data-agent, technical-analysis-agent, chart-integration-agent, general-purpose
技術スタック: Next.js, TypeScript, Tailwind CSS, Recharts

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